準備前に知っておきたい!
お盆に必要なものと
お供えに相応しいお花
毎年8月には、仏教の伝統行事である「お盆」があります。お盆飾りやお供えのお花を用意して、
ご先祖様が気持ち良く帰って来られるように準備をしましょう。
ここでは、お盆の由来や必要なもの、お供えに相応しいお花について、詳しくご紹介します。
知っているようで知らない
「お盆」の基礎知識
日本人にとって親しみのある行事ですが、お盆にはどのような準備をすれば良いのか、よくわからないという人も少なくありません。お盆を迎える前に、改めてお盆についての基礎知識を学んでおきましょう。
「お盆」とは?
「お盆」は、正式には盂蘭盆会(うらぼんえ)といいます。「地獄の苦しみから救う」という意味のサンスクリット語である「ウラバンナ」を由来としています。
仏教の開祖である釈迦(しゃか)の弟子が、餓鬼道に落ちた母親を救うために供養を行ったというエピソードが基となっていて、亡くなったご先祖様があの世で苦しむことなく成仏できるように、子孫が供養を行う行事として「お盆」が誕生しました。
日本では、西暦600年頃からお盆を行うようになり、現在では夏の風物詩ともいえる全国的な一大行事となっています。
2021年のお盆はいつ?
お盆は、毎年期間が異なります。お盆の準備を始める前に、2021年のお盆期間をチェックしておきましょう。2021年(令和3年)のお盆は、8月13日に始まり、8月16日に終了します。旧暦では、8月20日から8月22日までとなります。地域によって新暦と旧暦でお盆期間は異なるので、間違いのないように注意してください。
また、お盆といえば8月の中旬に行われる行事だという認識が一般的ですが、函館市や金沢市、静岡市といった一部地域では、7月にお盆が行われています。2021年は7月13日から16日までが対象期間となるので、地域に合わせてお盆を迎えましょう。
お盆期間中の過ごし方
基本的に、お盆では初日を「お迎え始め」といって、仏壇やお墓を掃除したり盆棚を用意したりして、ご先祖様をお迎えする準備を整えます。そして2日目は「迎え盆」といって、「迎え火」という火を焚いてご先祖様をお迎えします。お庭がある自宅なら直接地面で火を焚くことができますが、マンションやアパートの場合は禁止されていることがあるので、事前に管理会社に確認しておくと良いでしょう。
3日目は「中日(なかび)」といって、家族揃ってお墓参りに出かけたり、読経をしたりしてご先祖様を供養します。お墓参りの日は厳格に定められていないので、中日に限らずに、お盆期間中の都合の良いタイミングで出かけてください。
お盆の最終日である4日目は、「送り盆」といって、ご先祖様があの世へと帰る日です。迎え火同様に「送り火」を焚いて、家族全員でご先祖様をお見送りしましょう。
当日までに準備したい
「お盆」に必要なもの
お盆に必要なものは、開催期間と同様に地域によって異なりますが、ここでは代表的なものをご紹介します。
お盆に最低限必要なものなので、忘れないように準備してください。
お墓や仏壇の清掃
お盆は、大切なご先祖様をお迎えする行事です。まずは、お墓と仏壇を普段以上にきれいに清掃しましょう。
お墓の清掃では、バケツやスポンジ、竹ぼうきやちりとりといった、清掃グッズがあると便利です。霊園によっては、管理事務所で清掃グッズを貸し出していることもあるので、事前に確認しておくと良いでしょう。仏壇の清掃に必要なものは、ハケや雑巾です。自宅で普段から清掃に使用しているグッズがあれば、買い足す必要はないでしょう。仏壇の裏側や引き出しの中など、隅々まで清掃して清めることが理想です。
お盆飾り
また、ご先祖様の乗り物と精霊馬も欠かせません。ご先祖様に帰って来てもらうために、足の速い馬に見立てたキュウリの飾りつけを用意しましょう。キュウリに割りばしや楊枝を指して足を作ったら、精霊馬の完成です。同様に、送る時にはゆっくりと帰ってもらえるように、牛に見立てたナスも用意しておきます。
盆飾りは盆棚に直接置かずに、「まこも」で編まれたゴザを敷きましょう。他にも、迎え火や送り火、仏壇の蝋燭やお線香に着火するマッチやライターを用意しておくと良いでしょう。お盆期間中は常に蝋燭やお線香の火を絶やさないことが理想的ですが、火事には十分に注意してください。
お供え
お盆飾りの他にも、盆棚にはご先祖様が生前好んでいた食べ物や飲み物を用意しましょう。日持ちのするフルーツや、個包装されたお菓子もおすすめです。お盆は夏真っ盛りの暑い時期なので、傷みやすいものは避けるか、お供えする時間を短縮する必要があります。
盆棚には、お花も欠かせません。仏壇に飾るお花には、「故人への想いを表す」という意味があります。帰って来てくれたご先祖様と直接言葉を交わすことはできないので、故人の好きだったお花や、お盆に相応しいお花を飾って、想いを伝えてください。美しいお花を飾れば、ご先祖様の魂を慰めることはもちろん、手を合わせる人の心も癒すことができます。故人の好きだったお花を飾れば、故人との思い出がよみがえります。お盆らしく美しいお花を見れば、それを見た故人が喜んでいるかと思いを馳せることができるでしょう。故人が側に寄り添ってくれているような、温かい気持ちになれるはずです。
「お盆」のお供えに最適なお花3選
仏壇には、棘のある植物や毒のある植物は相応しくないと考えられています。
ここでは、日持ちが良く見栄えも良い、お盆に最適なお供え用のお花をいくつかご紹介します。
美しいお花を用意して
ご先祖様を供養しましょう
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