母の日の定番フラワー
カーネーションをもっと知ろう!
母の日にプレゼントするお花といえばカーネーションですよね。
カーネーションを母の日に贈る意味を知り、特別な贈り物をしましょう!
書き出し
母の日といえばカーネーションという印象から、今年も母の日はカーネーションを贈ろう!と漠然とカーネーションをプレゼントしている方はいませんか?
もちろん気持ちが込められていれば、それでも良いかもしれませんが、せっかくの贈り物ですからカーネーションというお花について詳しく知っておいて損はありません。
カーネーションの種類や花言葉を知れば、プレゼントに込めるお母さんへの気持ちがいつもよりも増すことでしょう。
カーネーションというお花について
カーネーションはお花の種類で言えばナデシコの仲間になります。ナデシコと言えば大和撫子を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?カーネーションはナデシコ科ということで、ナデシコのように可憐なお花として海外で人気があります。海外では同じナデシコ科のセキチクと似ていることからオランダセキチクなどの別名もあります。
カーネーションの名前の由来には諸説あり、ラテン語で肉を意味する(carm)の色をしたお花ということから名づけられた説や、シェイクスピア時代の冠飾りに使われたことから戴冠を意味する(coronation)から転じてカーネーションと名付けられたという説があります。
カーネーションの原産は南ヨーロッパから西アジアの地中海沿岸と言われています。イスラム世界ではバラやチューリップと並んで好まれたお花です。イスラム美術に見られるアラベスクという文様の中にはカーネーションのお花がしばしば登場していたそうです。
カーネーションはスペインの国花にもなっています。情熱の国と呼ばれるスペインにカーネーションの燃えるような赤色はとてもお似合いな気がしますね。
カーネーションは17世紀の時点でイギリスやオランダでは既に300種以上の品種が見られるほど、昔から園芸愛好家に愛され栽培されてきました。品種の多さで言えば私はバラを思い浮かべるのですが、当時はバラの品種改良はそれほど進んでおらず、カーネーションやチューリップが園芸植物として人気を得ていたようです。
日本では多くのお花と同様に海外との交流が盛んになった江戸時代初期にオランダから輸入され、オランダ語でanjelierと呼ばれたことから当時の日本ではアンジャベルと呼ばれていました。
カーネーションはユリのお花と同様に聖母マリアと関わりのあるお花とされています。
十字架に磔にされたキリストを見たマリアの目からこぼれた涙の跡からカーネーションのお花が咲いたと言われ、母性愛の象徴として古くから愛されているという背景を持っています。
日本やアメリカでは5月の第2日曜日に祝うことが定例ですが、母の日は起源が様々なので国によって日付がまちまちなのです。起源は違えど母の日がどの国でも祝われているのは、お母さんへの親愛が万国共通ということの表れと言えるのではないでしょうか?
日本のカーネーションの花言葉
カーネーションのお花の色には赤、白、ピンク、黄色、オレンジ、紫があります。
品種も多いため細かな色分けをすればかなり色味が多いお花だと言えますね。
そして色によってそのお花が持つ花言葉にも変化が現れます。
カーネーション全般に共通する花言葉は「無垢で深い愛」
赤カーネーション
赤いカーネーションは「母への愛」。
お母さんへの親愛を示すストレートな花言葉から母の日のプレゼントとして人気のある定番カラーですね。
白ではなく赤が日本で主流になったのはこの花言葉があったからかもしれませんね。
力強く美しい赤色をしているので、1輪だけでも寂しさを感じさせませんし、花束にしてもより赤が映えるので、どちらの贈り方もおすすめと言えますね。
白カーネーションピンクカーネーション
白いカーネーションは「純粋な愛」「亡き母を偲ぶ」「私の愛情は生きている」。
純粋な愛という無垢なイメージもありますが、少し切ない印象を受ける花言葉が見受けられます。
これはアメリカでの逸話が関係していて、元々は亡くなったお母さんが好きだった白いカーネーションをお母さんの追悼式の時に贈ったことが母の日の始まりでした。母の日が5月の第2日曜日に制定されたのは、このお話のお母さんが日曜学校で教師をしていた兼ね合いで、日曜日に教会でカーネーションを贈ったことがきっかけでした。この事から白いカーネーションには、亡くなったお母さんに感謝を込めて贈るお花というイメージがつきました。
このお話からわかるように、ご健在のお母さんに贈る色としては適さないものなので、母の日に贈る際には赤やピンクなど、他の色のカーネーションを贈るようにしましょう。
ピンクのカーネーションは「感謝の愛」「熱愛」「美しいしぐさ」「温かい心」。
「感謝の愛」はまさに日頃の感謝の気持ちを表すことにふさわしい花言葉ですね。あなたのお母さんへの感謝の気持ちを込めてプレゼントしてみましょう。
上品さや美しい仕草という面から、お世話になっている女性に贈るお花としてもおすすめできますし、熱愛という意味も持つので気になる女性にプレゼントするのも良いかもしれませんね。
赤いカーネーションと同じぐらい、母の日のプレゼントとして人気な色なので、お母さんの色の好みに合わせてどちらを買うか決めてみると良いですよ。
おすすめのピンクカーネーション
紫カーネーション
紫のカーネーションは「誇り」「気品」。
誇りや気品を表す花言葉は、お母さんへの尊敬の念とも取ることができますね。
赤やピンクのような可愛らしい色よりもクールな色が好きなお母さんには紫のカーネーションを贈るのも1つの選択肢ですね。
西洋のカーネーションの花言葉
同じカーネーションであっても西洋だと、また違った花言葉を持っていることを皆さんにご紹介します。
例えば共通の花言葉であれば「魅惑」「愛情」「名声」などの意味を持ちます。
魅惑や名声などは日本の無垢で深い愛とは印象が少し異なりますね。
赤いカーネーションは「深い愛」「敬愛」。
母への愛、お母さんを尊敬し愛する敬愛の気持ちと考えると、日本の花言葉に近しい意味ではありますね。
西洋では「あなたに会いたくてたまらない」という意味も持っているので、実家から離れて暮らしている人はそういうメッセージを込めて、赤いカーネーションを贈ってもお母さんは喜んでくれることでしょう。
白いカーネーションは「可愛くて愛らしい」「純潔」「純粋」「尊敬」。
こちらも日本の花言葉と近しいものになりますね。日本よりも、より白い無垢さを意識した花言葉になっています。尊敬という意味も持っているので、贈るお花としても活躍しそうですが、西洋でも同様に亡くなったお母さんに贈るお花として知られていますので、カーネーションを贈る際には白色以外のお花を贈るようにしましょう。
ピンクのカーネーションは「女性の愛」「母の愛」。
海外でも赤いカーネーションと同様にお母さんへの愛を伝える意味を持った色です。
「あなたを決して忘れません」という意味を海外では持っているので、お母さんへ今まで育ててきてもらった思い出をこれからも忘れません、というメッセージを込めて贈るとお母さんも嬉しいと思いますよ。
紫のカーネーションは「気まぐれ」「替わりやすい」。
こちらも日本の誇りや気品とは違った花言葉を持っています。誇り高いと聞くと凛としたイメージを思い浮かべますが、気まぐれと聞くと子供のようなイメージを思い浮かべますね。上品な色合いなので、花束にしても美しい姿を見せてくれますよ。
後書き
このように花言葉を見比べると日本と西洋の感性の違いが見てとれて面白いと思いませんか?
花言葉とは古くからお花に象徴的な意味を持たせるために与えられた言葉で、奥深くとても興味深いものです。ですが、花言葉の意味に囚われ過ぎるのはよくありません。最終的にお花の良さを決めるのはあなたの感性です。
どういったものを気に入り、どういったものをお母さんにプレゼントしてあげたいか。贈り物を贈る際に最も重要なことは格式よりも気持ちです。もちろんマナーや格式を軽んじるわけではありません。伝統もまた過去の人達が紡いできてくれた大切なものですから。
皆さん、是非このお話を頭の片隅に置いて、母の日に贈るカーネーションを選んでみてください。きっと、お母さんも喜んでくれると思いますよ。
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