母の日に花言葉も素敵なユリはいかがですか?
バラやカーネーション、アジサイの影に隠れがちかもしれませんが、ユリも母の日のプレゼントに人気なお花です。
花言葉やユリにまつわるお話を聞いてユリの良さを知れば、今年はあなたもユリを贈りたくなるかもしれません。
ユリはどんなお花?
ユリは大きな花弁が風に揺られる様子から「揺る」、転じて「ユリ」と呼ばれるようになったそうです。日本ではたくさんの鱗片が重なりあって見えることから百合とも書かれます。ラテン語ではリリウムと呼ばれています。
ユリは球根を有する植物で、球根の上下から根を出します。春にかけて茎を高く伸ばし、夏にかけて先端に漏斗状のお花を咲かせます。基本的に6枚一対の花びらを持っていて、正確には外側が3枚、内側が3枚と別れています。
開花時期は5~8月頃で、母の日に丁度良い時期に咲くお花です。
色は純粋無垢のイメージにピッタリな、白が最もポピュラーです。白以外にも赤やピンク色のユリも存在します。どちらも花束にすれば映える色をしているので贈り物にはぴったりです。他には黄色やオレンジといった色もあります。
どの品種も花言葉に「純潔、無垢」のような言葉が含まれており、白い穢れのないイメージを持ったお花となっています。
実は栽培が意外に難しいお花とされていて、お庭だと上手く育たないけれど、山地には自然と自生しているということが良く見受けられるそうです。
もちろん園芸品種として、品種改良されたユリもたくさんあり、栽培することができないわけではありません。ユリの品種改良の歴史は19世紀頃からと新しい部類ですが、現在ではさまざまな色、香り、形の品種が作り出されています。
それらの品種改良されたユリはアジアティック・ハイブリッドやオリエンタル・ハイブリッドなど、ハイブリッドと呼ばれる分類分けをされています。ユリで有名な「カサブランカ」はこのオリエンタル種に分類されます。
おすすめのユリ
ユリボタン
テッポウユリ
◆テッポウユリ
花言葉:「純潔、甘美、威厳」など。
皆さんが思い浮かべる一般的なイメージのユリはテッポウユリと呼ばれ、その名の通り鉄砲のような形をしています。他の種類のお花とも交雑しやすいことから品種改良しやすく、テッポウユリを原種とした園芸品種がたくさん生まれています。
海外で聖母マリアの象徴とされる「マドンナリリー」もこのテッポウユリの系統と呼ばれています。
今ではテッポウユリはイースターなどキリスト教の行事に欠かせないお花とも言われています。
◆ヤマユリ
花言葉:「荘厳、飾らない愛、高貴な品性」など。
ユリの白い花びらの中心に黄色い筋模様が入り、花びら全体に散りばめられた紅色の斑点が特徴的なユリです。「ユリの王様」と呼ばれ、花径20cm以上にも及ぶ大型のお花を咲かせる豪華な姿と、甘く濃厚な香りが人気なユリです。
学名では「黄金色のユリ」と呼ばれ、英語では「golden rayed lily」と言い、黄金の舌状花のあるユリと称されています。
◆カサブランカ
花言葉:「高貴、純粋、無垢、威厳」など。
カサブランカは大輪を咲かせる気品あるユリです。
カサブランカとはスペイン語で「白い家」という意味を持ちます。「ユリの女王」とも呼ばれ、高貴なお花として親しまれています。
他のユリに見られる斑点模様がないことが特徴的で、他種よりも純白が際立ちより清楚に美しく見えます。
カサブランカは元々日本のユリを原種として品種改良されたお花です。幕末頃、日本のユリを気に入った西洋人がヨーロッパに持ち帰り、品種改良をおこなったことで生み出されたそうです。今でも大人気でベストセラーの品種とされています。
◆オトメユリ
花言葉:「純潔、飾らぬ美、私の心」など。
オトメユリは純白の凜としたイメージのあるユリとは違い、淡いピンク色で可愛らしい印象のユリになっています。
一般的なユリと違ってお花の香りも見た目に合った甘い香りを漂わせるので可愛いお花に癒されたいという方はこちらの品種を選ぶのもおすすめです。
別名ヒメサユリ(姫小百合)とも呼ばれています。実は希少なユリで特定の県の限られた山地にしか自生していない種類になります。
やや早咲きで5月頃にお花を咲かせるので、母の日にはちょうど開花したばかりのオトメユリをプレゼントすることができます。
ユリにまつわるお話
日本でも西洋でもユリは古くから親しまれ、色々な文化的題材としても取り上げられています。
そんなユリの一面をご紹介します。
西洋でのユリ
西洋でユリは人類史上、最も古くから栽培されていたお花とも言われており、とても歴史あるお花です。ヨーロッパで広く知られる純白のマドンナリリーは紀元前の壁画に描かれているほどです。
キリスト教では白いユリが純潔の象徴として用いられ、聖母マリアの象徴としてもしばしば描かれることがあります。三大天使の一人であるガブリエルが、その手にユリのお花を携えて降り立つとも言われています。
新約聖書のエピソードで有名な「受胎告知」を描いた絵画にも度々ユリのお花の姿が見受けられます。
同じく新約聖書に「ソロモンの栄華もユリに如かず」という一文があります。これはかのソロモン王の作り上げたものであっても、神の創造物である自然には及ばないという意味で、野に咲くお花の美しさは人工物にはない素晴らしさがあるということを表しています。
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