色々あるバラの品種。
あなたはどのくらい知っていますか?
誕生日等のお祝い事に贈るお花として高い人気を誇るバラ。
しかし一口にバラといっても品種は多岐にわたります。
意外と知らない方も多い様々なバラの品種について、当記事で徹底解説してまいります。
オールドローズとモダンローズ
バラの品種を大きく分類すると、オールドローズとモダンローズの二種に分けられます。
世界で初となるバラの人工交配を成功させたのは、ナポレオン皇帝妃専属の園芸家アンドレ・デュポンでした。
当時、お花の交配といえば昆虫による自然交配のみだった時代、意図的に品種改良を行なうのは前代未聞の試みでした。
しかし、これを皮切りに次々に様々な品種の交配が進み、そして1867年にフランスで誕生したのが、現代におけるバラの原型となる稀代の名花「ラ・フランス」だったのです。
このラ・フランスがモダンローズの初めての品種といわれており、そしてそれ以前のバラの品種がオールドローズと区分されるようになりました。
以前までのバラは色・形状ともにシンプルなものが多かったのですが、モダンローズは従来のバラの型にはまらない個性的なフォルムのものが多く、カラーバリエーションも非常に豊富になりました。
また、オールドローズは一季咲きの品種が大半ですが、モダンローズは四季咲きの品種が多いというのも特徴の一つです。
ちなみに一季咲きというのは、基本的に春にしか開花しない品種、そして四季咲きは一年中どこでも開花する品種のことをいいます。
ただ例外として、気温の低い冬にはバラは開花しません。ただし温室等で温度をキープしてあげれば問題なく花を咲かせることができます。
オールドローズの系統
ラ・フランス誕生までは主流だったオールドローズ。
全体の傾向として、お花が大きく豊かな香りを持つという点が挙げられます。
そんなオールドローズの代表的な系統をいくつかご紹介しましょう。
数あるバラの中でも最も古い歴史を持つのが「ガリカ」系統の品種です。
オールドローズの元祖とも呼ばれ、なんと紀元前から栽培されていたといわれています。
濃い赤色と芳醇な甘い香りが特徴で、お花の部分だけでなく枝にも強い香りを持ちます。
その為観賞用としてだけでなく香料用としても使用されることが多いです。
また、バラといえば棘のあるお花として有名ですが、このガリカは棘が少ないという特徴もあります。
このダマスク系統もガリカに次ぐ長い歴史を誇り、ローズオイルを抽出するために用いられることの多いバラです。
ガリカとは違い、ピンクの淡い色が特徴となっていますが強い香りを持つ点は共通しています。
こちらは数あるオールドローズの中でも特に上品な印象のある純白の清楚な美しさが際立つ系統となっています。
白バラの元祖と呼ばれ、欧州や西アジアに分布する原種バラとの自然交雑で生まれたといわれています。
非常に花持ちがよく育てやすいことから園芸初心者にもおすすめの系統です。
こちらが、オールドローズの品種としては最後の系統となります。
大輪の四季咲きバラを生み出すべく誕生した系統ですが、実際は四季咲きと呼べるほどの返り咲きは得られず、後述する「ハイブリッド・ティー」のベースとして用いられるようになります。
モダンローズの系統
ラ・フランスの誕生以降、ありとあらゆる品種との交配が繰り返され、様々な個性を持つバラが世に送り出されました。
現在、栽培・販売されているバラの大半はこのモダンローズになります。
ここからは、そんなモダンローズの系統を見ていきましょう。
前述のハイブリッド・パーペチュアルを基に人工交配してつくられたのが、このハイブリッド・ティーです。
従来のオールドローズの系統とは違い、一年中花を咲かせられる「四季咲き」となっており、樹形は直立から半直立状になります。
品種にもよりますが、樹高が2メートル近くまで伸びることも珍しくありません。
一本の茎に一つのお花をつけるのが一般的で、ラ・フランスに代表されるような剣弁高芯咲きの鮮やかな形状のものが多いです。
色も品種によって赤やピンク・白だけでなく黄色や紫・オレンジと多岐にわたります。
バラのフラワーアレンジメントでも、このハイブリッド・ティーの系統が用いられることが多いですね。
こちらのフロリバンダ系統のバラは、ハイブリッド・ティーとは対照的に横方向に伸びる性質が強く、樹高は高くても1メートル前後となっています。
お花の大きさもハイブリッド・ティーに比べるとやや小さく、直径10cm前後の中輪のものが多いですね。
一方で開くお花の数が多く、一本の茎に複数の花房を持つため小さなスペースでの栽培にも適しており、初めてのガーデニングでも育てやすいのが特徴です。
数あるバラの品種の中でも特に新しい系統のものが、このイングリッシュ・ローズです。
その名の通りイギリスで誕生したバラの一種で、オールドローズならではのクラシカルなお花の形状と濃厚な香りに、モダンローズならではの四季咲き性やカラーバリエーションを兼ね備えています。
まだ歴史は浅く、日本国内でも入手するのは簡単ではありませんが、現時点で100を超える品種が発表されています。
他のモダンローズよりも花持ちがよく育てやすいという特徴があるので、園芸に自信が無いという初心者の方にもおすすめの系統といえるでしょう。
お花の咲き方も様々なバラ
以上のように、バラには多種多様な系統の品種があり、それぞれが強い個性と魅力を醸し出しています。
特にモダンローズはカラーバリエーションが非常に豊富で、色によって違った花言葉を持つことから幅広いシーンでの贈り物としても重宝されています。
そしてバラは色だけでなく花型も多岐にわたります。
最後に、バラの咲き方・形状についてご紹介して今回のコラムを終了とさせていただきます。
数あるバラの中でも最も華やかな印象を与えてくれるのが「剣弁高芯咲き」。
こちらは花弁の先が下に反り返っており、正面から見ると剣のように尖っているように見えます。お花の中心が高く盛り上がっているのも特徴。
剣弁高芯咲きよりも花弁の反り返りがゆるく、やや丸みを帯びたものを「半剣弁高芯咲き」と呼びます。
そして花弁が反り返らずに全体的に丸い形をしているのが「丸弁咲き」。
お花全体が盃の形をしており、中心部が低くなっているのが「盃状咲き」です。
また、他にも花弁が重ならず横に並んで咲くのが「一重咲き」、二重に重なったものが「半八重咲き」といいます。
いかがでしたでしょうか?
普段何気なくお祝い事や記念日でプレゼントとして贈ることが多いバラですが、このような様々な品種や系統を知ることで、もっとプレゼントの幅が広がるかと思います。
知れば知るほど興味深いバラの世界。
いずれ来る大事な一日に、あるいは日常生活に彩りを与えるガーデニングに、拘りを持ったバラの選び方を心がけましょう。
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